Kuzuzanpo la !
ブータンへ行ってきたcometです
- おはよう・こんにちは・こんばんは Kuzuzanpo la (クズザンポー ラ)
- また会いましょう Log Jege la (ログ ジェゲ ラ)
旅先で注目するものは色々ありますが、ブータンの伝統建築は非常に特徴的で目を奪うものでした。
- 装飾が色鮮やかで細かい文様
- 上に行くほど大きくなる構造で屋根がかぶさるような形状
- 素材は土、木材、レンガ
色んな場面で見かけた建築物について紹介します。
空港
まず目に入ったのがこのパネル。原色の装飾が色鮮やかで近づいてみるとグラデーションも使われていて非常に目を惹く模様です。
訪問した時期も7月で笹が飾られています。7月、笹とくれば連想するのは七夕。七夕といえば水害で農作物が被害を受けないよう祈ったり、手芸の上達を願って短冊を書いたりする季節の行事。日本の七夕は中国から伝来したものですが、ブータンにも七夕の風習はあるのでしょうか。
イミグレのために空港内部へ侵入したらこちらも感動モノ。
天井の採光窓の除けば、もしかして王宮内部かな?と錯覚するほどの雰囲気。
人が全く居ない状態で写真が撮れた満足感もあります。
ブータン国内での移動
空港を出たところで民族衣装のゴを身に着けたガイドのJさんとドライバーのSさんが待っていてくれました。旅行者はブータン国内をガイドと共に行動することになっています。
早速TOYOTAのHIACEに乗り込み移動開始。日本と同じ左車線走行。至って安全運転です。しかしブータンは山岳国。山に沿って道が敷設されているので基本はカーブの連続です。お守りがわりに酔い止めを持参することをおススメします。
働く自動車
移動中に見かける車はたいてい他のツアー客の車。山あいの道では民間車両はあまり見かけません。むしろトラックが多いイメージ。
雨の中走行する様子はギュイイイーン!!!みたいな効果音がすごく似合う。
どのトラックにも目が付いていました。華のタトゥーが入ったトラックも。
ブータンの人たちは装飾を施すのが好きなのかなぁなどと考えていたら、道路工事などに従事する人たちはインドからの出稼ぎ労働者の方なのだとか。ブータンは国民が少なく大掛かりな事業は外国人に任せて多くの人が農作物や特産品を作って生計を立てているとのこと。確かに装飾の雰囲気はぜんぜん違う…
それはそうとブータンには緊急車両やTVカメラなど日本から寄付されたものが沢山あるらしく、思わぬタイミングでありがとうと言われてハッとしました。私達日本国民の一人ひとりはどこまで自分の国と外国との関係を考えて生きているだろうか。
因みに我らがドライバーのSさんは至って安全運転。しかし道は舗装されているもののぐねぐねの山道なので、同行者は…
これ、あげました。水無しでOKのタイプが便利です。
ただし、トレッキングなどのアクティビティの直前に飲むのはオススメしません。成分の鎮静作用と身体を動かして交感神経が活発になるのとが拮抗して、しんどくなることがあるようです。風邪薬を飲んでお酒のんじゃダメというのと同じでしょうか。
別の機会にですが、登山口に向かう車移動の前に酔い止めを飲んで、登りの歩き始め序盤でダウンしかけた同行者が実際にいました。その方は普段誰よりも軽やかに登っていくので、いつもより重いザックを背負っていたとはいえ仲間内ではかなり異様に見えました。酔い止めも直前に飲み、移動時間も思いの外短かったので、ちょうどしっかり効き始めた頃に活動開始とタイミングがかなり悪かったのだろうとは思います。しかし薬を飲むことで不調になっては本末転倒です。用法・用量をよく確認して活用して下さい。
信号の無いメインストリート
首都ティンプーのメインストリートは建物や車が沢山集まっていました。道路のど真ん中にあるこの六角形の小さな建物は警察官による手信号用のスペース。警察官は民族衣装のゴではなく警察官っぽい制服を着用しています。
もちろんこうした小さな建物にもしっかりと装飾が施されています。六面に描かれているのはおそらく信仰の対象。ブータンの建築物は屋根の形状が特徴的に感じられます。
白亜の仏塔メモリアルチョルテンの門
ブータンにある仏塔で最も立派なのが第3代国王のメモリアルチョルテンです。門はレンガと木材でできておりやはり木材1つ1つに豪華な装飾が施されています。
もしかするとこのように木材が装飾されているのは、塗料により劣化を防ぐという意味合いもあるのかも知れません。
タシチョ・ゾン
ゾンは役所のことです。
巨大で白壁と装飾部分の対比がとても美しく、重厚な威厳を漂わせています。
やはり屋根の形状と木材で造られた2階の出っ張りが気になる。木材で造られるのは窓の部分と屋根に近く高い位置にある構造。これもやはり雨風によって木が腐るのを軽減するための配慮なんだろうか。
できる限り木材は長持ちさせ、土壁の部分は塗りながら修復して使う。そのようにしているのだとしたら理にかなっていてとても素晴らしいと思います。
見よ、この複雑に組み合わされた木材を。遠目にも近くで見ても感動的です。角に設置されているのは魔除けかな?日本でいう鬼瓦みたいなものでしょうか。
生活の場
移動中に見かけた高校。寺院や役所に比べるとシックでモダンな雰囲気ですが構造的にはやはり同じように見えます。この上に行くほど大きくなる構造は特徴的だなと思います。構造力学的にも安定なのかな。
しかしこのような構造の建設は難しそう。ブータンの建築技術はかなり高度なんじゃないかなあと想像します。
ちなみにブータンの教育はすべて無料。貧富の差に関係なく学ぶことができる。国の発展に必要なこととしての国策でブータン人はみんなそのことを有り難いことだと思っているとガイドのJさんが真剣に話していました。その国の制度はとても有り難いものなんだと大人はみんな子供に伝えるのだと。
今の日本にどのくらい教育の本質と有り難みについて子供に語れる大人がいるだろう。敬愛する理論物理学者アインシュタインの言葉を借りれば、
教育の目的は社会が直面する問題の解決のため自ら考え行動できる人間を作ること
『貴方が社会の一員として活躍することへの祈り』
これこそが教育の有り難みを伝えるということなのではないか、とそんなふうに考えた日でした。
街中にある他の建物も四角くシンプルではありますが、やはり同様の構造。ファサードにはアイコンっぽい壁画が描かれています。文様や動物のモチーフが多くみられます。意外にも3〜4階建てくらいの背が高い建物が多くて驚きました。風をうまく取り入れたりして暑くならないような工夫もしているのかも知れません。また首都ティンプーの標高が約2,300mと高く冬は積雪もするため、上層階がメインの空間なのかも。
実は農業を営む民家へもお邪魔して家庭料理の夕食を頂いたりしたのですが、到着したのがすでに暗くなってからだったので建物の観察はできませんでした。次にブータンへ行ったらじっくり見てみたいと思います。
まとめ
短期間で初めての土地を訪問すると、ボーッとしていても新しい情報の密度が高くてそれだけでも満足します。しかしこうして写真を振り返ってみるとまた新たに気になることが出てくるのはとても楽しい。今回訪問したのは西部のほんの一部。ぜひともまた再訪して日程の都合で行けなかった土地へも足を伸ばしつつ深い質問もしてみたいと思います。
- ブータンにも七夕の風習はあるのか
- トラックのペイントは誰の趣味?
- 建築物に施された文様の意味は?
- ブータン建築の素材・形状の意図
- 冬はどのくらい積雪するのか
- ブータンの建築家と建設業について
それじゃあまた! Log Jege la !