🚃Tiny Journey✈️

身軽に旅するミニマルバックパッカーの旅と読書の記録、時々手帳

ブータン探訪記6*風は世界を巡る

Kuzuzanpo la !  クズザンポー ラ!(ゾンカ語でご機嫌いかが?)

ブータン愛が高まっているcometです🌞

 

ブータンを訪問したのは7月。

七夕の季節です。ブータンの入り口パロ空港の到着ターミナルにも笹が飾ってあったりして気分が高まりました。

 

七夕といえば短冊です。短冊といえば願い事。

願い事といえば…自分の利について考えます。手に入れたいもの、なりたいもの、達成したいこと。子供の頃からの習慣であり、大人になってからもそれが当たり前。 

…わたしだけでしょうか…

 

ブータンを巡る中で素敵な考え方に出会い、願いについての概念が覆されました。

 

 

カラフルな旗

このようなカラフルな旗を見たことはありませんか。

川沿いにくくりつけられた色とりどりの旗

ルンダル(風の旗 / ルン=風、ダル=旗)といって、それぞれの色は自然界のエレメントを象徴しています。

  • 赤:火(太陽)
  • 白:水(雲)
  • 黃:土(畑)
  • 青:空
  • 緑:木(自然)

 

ゾンカ語(もしくはチベット語?)の経文が木版印刷によって刷られており、風にはためくと仏の教えが世界中に広まると考えられています。

中央付近に描かれた馬はルンタ(風の馬 / ルン:風、タ:馬)といい、速さの象徴です。ルンダルに載せた経文が早く人々に届くようにという思いが込められているそうです。

 

幟旗の形状のものもあります。

こちらはダルシン(旗の木 / ダル:旗、シン:木)と言うそうです。木の竿にくくりつけられています。

幟状のカラフルな旗

いずれも5色を組み合わせたもの、単色のものがあり、川の近くや神聖な場所の風が吹きすさぶ峠や谷にくくりつけられています。無病息災の祈願や亡くなった方の供養のために祈りを風に乗せるためのアイテムです。

丘の上に立てられたおびただしい数の白い幟旗

人々の祈りの数だけはためいていて、その光景は圧巻です。

 

誕生日の願い事

なんとタクツァン僧院へのトレッキングの日は我らがガイドのJさんの誕生日で、Jさんが同い年ということも判明しました。

折角の日曜日、しかも誕生日の日に仕事になってしまってなんだか申し訳ないなあと思っていたら、なんだかワクワクしている様子のJさん。なんでもその日のトレッキングで願い事をするとのこと。ほほお。

 

タクツァン僧院はこの記事でも訪れた場所です。

 

そして折角タクツァン僧院へ行くならこれ持ってかなきゃとルンダルを勧めてくれました。ルンダルがいくらくらいだったか忘れてしまったけれど、道端で売っているおばあちゃんから購入。

わたしを含め日本人は5色のルンダル、Jさんは黄色のルンダルを手に入れました。麻製かな?何枚もの旗がきれいに重ねられて巻物のような状態でとてもコンパクトです。

 

谷間にくくりつけられたおびただしい数の旗

タクツァン僧院が見えてきた頃、おびただしい数のルンダルが視界に広がります。

そろそろかなとJさんから合図が。それぞれのリュックからルンダルを取り出し、くくりつける準備をしながら聞いたJさんの願い事は家族の健康、ブータン人みんなの健康、そして自分も含めた世界中の人々の健康…。

 

黄色いルンダル

 

ルンダルには自然界のエレメント以外に願い事の種類の意味合いがあるそうです。

Jさんの選んだ黄色は無病息災や健康への祈り。自分や特定の誰かのために祈るのではなく、みんなの為に祈る。みんなの幸せが自分の幸せそのものだと、ブータン人はそのように考えるのだと教えてくれました。

その話を聞いて、頭をガツンとやられた程度の衝撃ではすみませんでした。今思い出しても涙出そう。感動するってこういうことなんだなと改めて学んだ気がしました。

 

これが誕生日の願い事…

 

自分たちで木にくくりつけた長いルンダル

Jさんのルンダルに我々のルンダルもつないで長い長い祈りにしました。巻いてあったものを開放したばかりなので、まだちょっとくるりんぱとなっています。

 

祈りを風に乗せるのは風が世界を巡るからだそうです。

祈りは世界中へ届き、世界中の祈りもこの地へ届く。

そうやって世界は回っているのだと。

この小さな山あいの秘境に暮らす人たちが、こんなにも壮大な視野で世界を眺めていたなんて。

 

帰国後

実は自分のお土産用にもルンダルを購入していたわたし。

帰国して早速自分の部屋のベランダにルンダルを設置しました。梅雨が明け、夏が近づく空に良い感じになびいていました。

ベランダにくくりつけたルンダル

この小さな部屋から世界中の人々の幸せを願う。世界中のまだ見ぬ人々の元へもきっと届いている。そう信じることで満たされる気持ちは自分のエネルギーとして還元されているような気がします。

 

そう考えるとmother2のクライマックスでポーラが祈り続けて想いが世界中へ届いて・・・というあのシーンにすごく似ている…

 

ほぼ日刊イトイ新聞の、そしてmother2のシナリオライターでもある糸井さんはそんなに昔にもブータンの地を踏んでいたのでしょうか。それとも・・・

 

 

それじゃあまた! Log Jege la !(ゾンカ語でまた会おう!)

 

mother2への思いを書いた記事↓