バックパックに1冊の本を。
待ち時間や移動時間に、静かに言葉に触れるのは良いものです。旅立ち前の選書は楽しみの一つであり、読んだ本は旅の思い出の一部になります。
しかし〈身軽な旅〉に持っていけるのは、せいぜい文庫本1冊くらい。そんな限界もオーディブルを取り入れることで易々と突破することができます。
紙の本が好き。
それでも電子書籍やオーディオブックといった媒体ともバランスをとって最大限に楽しむことは、〈良い欲張り方〉ではないでしょうか。
2018年の終わり頃から、半年ほどオーディブルを使ってみた感触を記録しておきます。
言葉に触れる時間が増える
〈読みたい本〉は読む速度に対して圧倒的な速さで出現します。
どんなに加速しても限界がある。他にもやりたいことが沢山。
それでも旅先だけでなく、日常の中のささやかな時間をオーディブルで有効活用することで、本の内容に触れる機会が格段に増えました。
デメリット&メリット
とはいえ良いことばかりではありません。完全無欠なものなんて存在しないのです。
- 紙本やkindleに比べると料金が高い
- 紙の質感は皆無
- 文字を追う楽しさは味わえない
- 特定の話題の箇所を検索しにくい
オーディオブックはいわば『文字からの離脱』。
文字からのイメージ想起といった楽しみは置いておいて、基本的には聞き流しスタイルで、純粋に話だけを楽しむことになります。
これを〈一風変わった読書体験〉と捉えると、メリットの方が際立ちます。
- ながら読(聴)書が可能
- 手軽に何度も再生できる
- 再生速度を選べる(✕0.5〜✕3.5)
- 荷物が圧倒的に減る
- 目を休ませることができる
今少し聞き逃したなあというタイミングがあれば、30秒単位で、巻き戻し / 早送りができ、目次からエピソードのトップに跳ぶこともできます。
また再生速度を0.5~3.5倍速に調整できるのも素晴らしいポイントです。
元気な時はサクサク聴くことができるし、内容によって速く聴きたい場合も、まどろっこしさを感じずに済みます。
積み重なるのは『本』ではなく読書時間
オーディブルを始めた目的は、元はと言えば身軽になるため。
ですが、〈両手が空く〉ことと〈目を休ませられる〉ことの大切さを、体験してみて大いに実感しました。
それこそが『積ん読崩し』の最大の要素だったのかもしれません。
寝不足の朝や、仕事後の帰り道。そんなお疲れの時でも、電車の中で目を閉じている間にゆったりとお話が流れていく。
オーディブルの利用し始めてから、日常のあらゆるスキマ時間を有効活用できるようになりました。
- お茶を入れるためのお湯沸かす間
- 洗濯物を干す間
- 掃除や片付けをする間
- 通勤や散歩の間
- 食事をする間
こうして積み重ねられる読書時間の層の厚さには、つくづく驚かされます。
オーディブルを取り入れることで、『生活が変わる』と言っても過言ではありません。
読書と寝落ち
『本を読みながら寝落ちする』という、本好きなら誰もが知っている幸せ体験をご存知でしょうか。
明かりを落としてオーディブルのスリープタイマーをかける。ゆったりと聞き流せば、寝落ちするに決まっています。しかも、ちゃんと消灯済み。
なかなか寝付けない夜に、はたまた早く眠る必要がある夜に、電気を消して目を閉じて、物語を流してみてはどうでしょう。
身軽だと遠くまで行ける
これまで何度も、荷物の重さと移動できる距離には親密な関係があると実感してきました。普段から持ち歩いているスマートフォンとイヤホンで事足りることは、私のように身軽に移動したい人にとって、とても重要なことです。
贅沢品かなと思いつつも、ワイヤレスイヤホンを取り入れたことで、更に快適に。
この3年半ほど、ずっとJabra Elite 65t(*)を愛用しています。
見た目がカッコいいからという理由で、Bose SoundSport Free Wireless headphonesと迷いましたが、大きめで少し重く、耳が小さめの人なら外れやすいかもとのレビューを見て再検討。
服やバッグにコードの部分が引っかかって耳から外れることに、少なからずストレスを感じていたことが、ワイヤレスイヤホンに傾倒するきっかけだったからです。
結果、見た目もオシャレでカッコ可愛いJabra Elite 65tに行き着きました。
音質のことはまるで分かりませんが、低音重視ならBose SoundSport Free Wireless headphonesもオススメみたいです。
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(*)今では後継機であるJabra Elite 75tや85tも続々と登場しており、当時2万円ほどした気がするJabra Elite 65tも今では8,000円ほど。それなりの使用頻度で3年半ほど使用していますが、まだまだ快適に動作します。
もし買い換えることがあっても、同じものを購入するかもしれません。使い慣れたものが安く手に入るのは素敵なことです。
(Sep, 2022追記)
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オーディオブックを持って旅に出よう
自身の読書環境を変えてみて、驚くほど快適なインプット時間を過ごすことができています。インプット量も格段に増えました。
オーディブルの付加価値は想像以上。
紙本、電子書籍、オーディオブックと様々な媒体が選べる素晴らしい世の中です。色々と取り入れてみて、自分なりの配分バランスを開拓するのも楽しみの一つでしょう。
やりたいことは沢山ある。けれど本にも言葉にも、できる限り触れながら暮らしたい。
家でカフェで公園で、のんびりと読書する時間はとても素晴らしく貴重なものです。
でも、ほんの少しの時間でも〈言葉に触れる〉機会が増えるのはもっと素晴らしい。仕事や家事の合間に、旅先で、是非オーディブルも試してみてほしいものです。
秋の夜長に
オーディブルは初めの30日間、無料体験することができます。
登録時に支払い方法を設定し、期間終了後、月額1500円が自動的に課金されます。ただし、いつでも退会可能。
時々キャンペーンを開催するようで、今なら2022年10月12日まで、2ヶ月無料で楽しめるようです。来たる読書の秋に。(Sep, 2022追記)
一緒に育てよう!
今はまだ利用できる作品の少なさを感じる(*2)けれど、ユーザーが増加傾向になれば、次第に作品も増えていくことは容易に予想できます。
むしろオーディブルを一緒に育ててくれる人が増えると嬉しい限りです。
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(*2)2022年1月27日から、オーディブルが聴き放題に一新したことで、サービスのより良い飛躍を感じています。
随分と作品も増え、本屋大賞の作品や、映像化・舞台化・アニメ化した作品など、コレクション検索も可能になりました。
私も相変わらずオーディブルライフを楽しんでいます。
(Sep, 2022追記)